副部会長所信

2023年度 日本青年会議所 石材部会
認識変革グループ 副部会長所信

一般社団法人 福岡青年会議所 所属
國 松 祥 治

“石”の無限大の可能性を体感する

■はじめに
 石材業界の石材販売量が年々落ち込んでいる上、新型コロナウイルスの影響により人と人と
の繋がりまで希薄になり、先行きの見通せない環境の中スタートする今年度。先行きが不安な時
だからこそ、私たちは明確な目標を持って行動をすべきではないでしょうか。お墓や記念碑など
石材の利用が少なくなっている今、これからは石材の価値を高め、量ではなく質で勝負をするこ
とが必要になっています。改めて“石”という天然資源との付き合い方に、私たち石材部会が着
目し共有をする必要があります。


■大地からの贈り物“石”
 人類は古来より“石”という素材に生かされてきました。食を摂るために、居を構えるために、
そして身を守るために。日本では 5000 年以上も昔の縄文時代に、死者の周囲に石材を配置する
環状列石という方法で“石”を活用した遺跡が残っています。こうした石材との繋がりを先達よ
り加工技術や知識として受け継いできました。これからも大地からの贈り物である“石”を上手
に扱えるように、また扱う“石”という素材の付加価値をつけられるようになるために学ぶ機会
を創出します。


■“石財人”としての語り部に
 石材は無機的な素材ではありません。私たちの生活に密接に存在し、自然と溶け込んでいなが
らも自己主張はしない、万人に愛される素材です。私たち石材部会のメンバー一人ひとりが部会
の活動を通して“石”という素材を熟知し、如何様にも扱えるように学び得ることが、質を高め
ることの第一歩であり、付加価値を付けることになります。今年度の活動を通して“石”の価値
を見出し、扱う石材は“石財”となり、必ず周囲を感動させられるものとなります。


■結びに
 石材を扱う業種は多岐に渡り、学ぶべきところは多く存在します。石材部会だからこそできる
活動と学びを正会員・特別会員と共有・共感をすることにより、“石”という人間にとって密接
で大事な天然素材をさらに活用できる機会を提案できるのではないでしょうか。切っても切れ
ない“石”との関係を今一度見つめ直し、籔内部会長の掲げる「Change to Protect ~守るた
めに変える~」を実践するために、皆さまの“石”への今までの認識を、本事業を通してより価
値観を上げ、“石”という素材に更に付加価値を付けられる人財に成長する一助とします。一年
間よろしくお願いします。

卒業式・拡大グループ 副部会長所信

一般社団法人 多治見青年会議所 所属
佐 藤 裕 基

絆の輪を広げる

■はじめに
 石材業界には多くの団体組織が存在し、その規模は全国レベルから市町村レベルまで、大小さまざ
まです。しかしながら、どのような組織においても「組織は人なり」と言われるように、組織の重要
な要素として人の力があります。部会活動の基盤は会員一人ひとりであり、石材部会が今後より強固
な組織となるためには、石材部会の理念に共感できる人財を業種の壁を越えて一人でも多く仲間とし
て迎え入れること、そして会員同士の絆をさらに深める必要があります。


■会員拡大はチームワークが重要
 会員拡大は青年会議所のネットワークを活かし、活動範囲を石材業界以外の関連業種にも広げつ
つ、入会候補者に石材部会の魅力を伝えていくことが重要です。石材部会の魅力とは会員同士の絆の
深さ、そして新たなことにチャレンジし続けるアグレッシブさであります。入会候補者の方に石材部
会の魅力を感じていただくとともに、会員拡大の明確な目標を決め、活動状況を全会員で共有し、他
のグループと協力しながら拡大活動を進めてまいります。


■感謝の思いを伝えることで、絆を深める
 人と人との絆を深めるために必要なことは、いつの時代も変わらず相手を敬い感謝の想いを伝える
ことだと思います。卒業式とは石材部会を支えてくださった卒業生の方々にとっての門出の場、現役
会員が卒業生の思いを継承する場、そして部会員同士が日頃の感謝の思いを伝え合う場であると思い
ます。卒業式を通じて石材部会の絆の深さを改めて感じるととともに、より一層絆を深めることが出
来るような式典を目指します。


■結びに
 さまざまなことが目まぐるしく変化するこれからの時代の中で、軟弱な組織はいずれ淘汰される運
命にあると思います。今年度のスローガンであります、「Change to Protect~守るために変わる
~」の下、われわれが守り通さなければならない核心となるものは何かということを認識し、これか
らも石材部会が強固な組織であり続けるために、部会員全員が一丸となってまい進していけるよう、
全力で組織の下支えをしてまいります。

視点変革グループ 副部会長所信

一般社団法人 会津喜多方青年会議所 所属
古 川 一 裕

石と共に歩む

■はじめに
 石は古来より人の生活の隅々まで行き渡り、人の発展を助ける存在として物心両面から共に
歴史を紡いできました。現在の暮らしに目を移すと、石が担った役割を木やコンクリート、金
属や樹脂などさまざまな素材と分け合う状況になっています。これは一面において、石の持つ
価値が低下し、不要となりつつある事を示しているのかもしれません。私たちがこれからも石
と共に歩み続けるために、多様な価値観があふれる社会の中で、時代の変化を意識し多角的な
視点から、石が持つ人の暮らしを豊かにする力を伝える必要があるのではないでしょうか。


■視野を広げる
 石と石を扱う技術は、私たちが認識するよりも多くの市場で利用されています。建築や供養
のほかにも宝飾や芸術など挙げればキリがありません。そして、石材業界の外で石を利用する
人々の視点は、私たちとは全く異なります。これを知ることで、私たちの視野は広がり、石の
未来に感じる不安を振り払う力を与えてくれます。不安に襲われ立ち止まってしまいそうな時
にこそ、周囲の状況に関心を持ち、視野を広げる行動により石材人として成長する必要があり
ます。


■複数の視点に立つ
 石を取り巻く環境の変化が加速する状況でも、私たちが石材人であり続けるためには、石と
歩むことで得た知識に新たな気付きを与え進化する行動が必要です。自らの視点に拘りつつ、
時代の変化にアンテナを張り巡らせ、未来を予測する視点が必要です。部会の枠を超えて、関
連する多様な業界の持つ視点や石の利用方法を学ぶ事が、石に対する別角度の視点を与え思考
が変化します。物事を俯瞰する習慣を養い多様な視点に立って行動を起こしましょう。


■結びに
 私たちは時代の先を見据え、自身をよりよく変化させる必要があります。これからも石と共
に歴史を紡ぎ人の暮らしを支えるために、これまで予想もしなかった視点を持って石と向き合
うことが必要な時代が訪れています。2023 年度の活動から石材人ひとりひとりが多様な視点を
取り入れ、石の価値を伝える担い手として石と共に歩み続け、社会に喜びを与える人材となる
べくグループ一丸となって取り組んでまいります。

広報グループ 副部会長所信

一般社団法人 福知山青年会議所 所属
横 田 将 吾

努力なくして成功なし

■はじめに
 石材部会の活動は今年で 38 年目を迎え、会員数は増加しております。しかし、会員全体の数
から見れば事業への参加率は高くなく、一部の限られた会員にしか部会の価値を提供できてい
ない現状があります。これからの業界を担っていく若手や支援をいただいている先輩諸兄姉に
とって、よりよい学びや交流の機会を得ることができなければ、部会の活動は鈍化し、業界を
発展させることは叶いません。石材部会の価値をより多くの皆さまに実感していただけるよう
努力してまいります。


■事業を届ける
 業界の動向や今後の可能性を探るため、また交流をより深め業界内のつながりを強固にする
ために事業を展開しています。しかし、事業に参加してみなければ、何を学べて、何を得るこ
とができるのかさえわからないままです。事業参加率の向上や活動への周知を増やすために、
従来通りの各メディアでの周知に加え、昨年度からの継続として対内向け広報誌をお届けしま
す。また、事業の担当者へ取材を行い、おすすめのポイントや事業構築までの想いなどをヒア
リングします。そしてそれらを SNS にて事業開催までの数回にわたり発信し、興味をそそる内
容となるよう工夫をしてお届けします。


■参加者の声を届ける
 しばらく事業に参加していない方や、そもそも参加したことがない方は、事業への参加優先
度が低い傾向にあります。事業の参加優先度を高めなければ、ますます部会の価値は低下して
いきます。参加意識を変化させるために、初めて事業に参加された方や、久しぶりに事業へ参
加された方など、現役だけではなく先輩諸兄姉にもヒアリングを行います。そして、その声を
お届けすることで、皆さまが「参加してみようかな」と思っていただけるような環境づくりを
目指します。


■結びに
 世代を越えより広く、そして深い交流ができるのが石材部会の魅力です。部会員の皆さまに
とってよりよい学びと交流ができれば、部会全体が活性化し、業界に波及させられるのではな
いかと考えます。石材部会の今後ますますの発展を目指すことが、さらなる石材業界の発展に
つながると確信しています。

事務局グループ 副部会長所信

一般社団法人 江別青年会議所 所属
佐 々 木 亨 暢

未来を見据えた変化を

■はじめに
 日本青年会議所石材部会は、青年会議所の信条と、同業種の集まりとして業界の発展を望む
思いを兼ね備えた団体です。業界のためという具体的な範囲で同じ志、近い世代が活躍する団
体ではありますが、青年会議所という枠組みの中で活動する以上、会員には入れ替わりがあり
ます。先輩諸兄姉が築き上げた石材部会の伝統や、規律を次代に引き継ぐことができなけれ
ば、会の本質が損なわれることや、縮小は避けられません。次代を担う会員を育成し、会全体
に波及させていかなければなりません。


■運営として守るべきもの
 われわれが守り、引き継いでいくべきものは、「政策立案実行団体であること」、「業界の
発展を目指す会員の思い」、「先輩諸兄姉が築いてきた伝統」であると考えます。これまでの
事業構築に対する思いや、実績、互いの気持ちを共有し有意義な諸会議とするために、厳正な
規律を敷き、会員が互いを助け合える連絡体制をとることで、会全体が守らなければならない
規律、本質、伝統を価値あるものとして会員に認識いただきます。


■時代に即した運営
 時代とともに技術は進歩し、運営するシステムも変わっていきます。新たに取り入れた方法
をしっかりと確立し、会全体に落とし込まなくては、さらに新たな方法を取り入れることは叶
いません。近年取り入れた技術を、より効果的にするために、運用方法を言語化し、周知する
ことで、会員間の資料や情報の共有にかかる負担を減らすとともに再利用性を高め、時代の変
化に対応していける組織を目指します。


■結びに
 この素晴らしい団体を次代につなげるためにも、守るべきものを明確にし、次代がより引き
継ぎたいと感じられるように変わらなくてはなりません。運営として守るべきものの認識を共
有し、時代の変化に対応した組織として「Change to Protect~守るために変わる~」を実践
し、互いを思いやりながらも、高め合える場所を守り続けられるよう、今を生きるわれわれ
が、自分自身の最善を尽くし、一致団結した組織となり、業界の発展へと導きます。